ゴー宣DOJO

BLOGブログ
小林よしのり
2019.8.15 19:23ゴー宣道場

第83回「ゴー宣道場」アンケート回答

8月4日(日曜)田原総一朗氏をゲストに迎え、
第83回「ゴー宣道場」が開催された。
「皇室と憲法における平和主義」というテーマが
ちゃんとあったのだが、全く無意味だった。
ちゃんとそこに向かうように、わしの頭の中には
構想があったのだが、「公論」から遠く離れ、
ブラックホールに吸い込まれる周辺の星やガスの
ように、ただ制御不能の混沌・カオスが拡がって
いくばかりだった。
参加者が書いてくれたアンケートの記述を、わし
からの簡単な回答を添えて、紹介する。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆一部かみ合わない議論もありましたが、大変熱い
討論でした。
倉持先生が、田原氏の暴走していきそうな飛躍を
見事に元の話題に戻されていて「おー伏線回収」
とか思っていました。
政治家は何も考えていない、主体性が無い、
などの発言をお聞きして絶望的になりました。
(京都府・44歳男性・自営業)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
わしは議論にもならないカオス状態に、絶望的に
なりました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆田原さんの分析を色々お聞きしましたが、
TVと変わりなく面白かったです。
平和と憲法の話はどっかに言ってしまったが、
それもまた楽しかったです(こうなるのはわかっ
ていた)。
ただ、お話の内容はステレオタイプ的、いわゆる
昭和TV時代的な歴史証言となっており、
将来にどう活かすかは、私達が考えなくては
ならないと思いました。
(東京都・54歳男性)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
面白かったのなら良かったです。
わしだけが暗闇の中を彷徨っていたのですね。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆田原氏の政府・政界への影響力が大きいことは
テレビ等で良く知っていたが、ゴー宣道場の
目指す方向と大部違うのでは?と思いました。
日本のこれからの立ち位置とかの話、聞きたか
ったです。
(東京都・48歳男性・会社員)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ゴー宣道場」は「公論」を目指します。
価値紊乱の自由ではなく、価値の順列を考えた
上での、自由を担保する秩序を目指します。
分かっていただけますでしょうか?はい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆安倍が素直な人だったら何故日本は良くならない
のだろう。
(神奈川県・21歳男性・建設管理)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
まことに仰る通りで、きっと田原総一朗に対して
素直だからマズいんじゃないでしょうか?はい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆田原氏はキャラとしては好きなのではあるが、
やはりクラブ「田原」の「ママ」なんだなと思って
しまう。
ある意味「危険でない」ため安心して「裏話」を
政治家はするのだと思う。
小林氏が「クラブ」的、「論壇」的なものは嫌いだから
「合わない(笑)」と思う。
但し「場」を作れるから存在意義はある。
(東京都・55歳男性・タクシードライバー)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この人本当に凄いですね。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆田原さんは政界に顔がきく、のかもしれないが、
本当に本心、本音で話をされているのかギモン…
昔はひょっとしたら影響力があったかもしれないが、
ただの自慢話したいだけの老人にしか見えなかった。
田原さんは来なくていい。
(神奈川県・46歳男性・会社員)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
いやいやいや・・そこまで辛らつに言い切らなくても。
「ゴー宣道場」の参加者は本当に容赦ない人います
からね。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆〈第一部〉今回田原さんがいらっしゃるという
事でとても楽しみにしてましたが、主張したい事が
良くわからず、少し残念でした。
〈第二部〉質問の内容が濃く、先生方のお話も
とてもためになる事ばかりで、良かったと思います。
(神奈川県・女性・会社員)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
困ったなあ。困ったなあ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆生ける伝説と言われるだけあって、高齢にも
関わらず生命力にあふれていました。
ただ、お話を聞いているとジャーナリストという
より政治運動家のほうがしっくりくると感じました。
あと、自分しか知らないような情報を開陳して
人脈を自慢しているようにも見えました。
(東京都・41歳男性・会社員)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
あぎゃ~~~~~~。もうどうしたらいいの?
生命力はあるぞ―――――!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆連合が、消費税の代わりに法人税を増やす事に
反対するだろうと言っていたが、グローバルの
日本企業に勤める身として個人的にはそのような
考えはない。
労働分配率を上げない(下げる方向)の現状を
良いとは思わないし、株主・経営層の利益にしか
ならないと考える。
(東京都・44歳男性・会社員)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
おお、公心を持つ人が現れた。一服の清涼剤だな。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆国民性について気になったのが、主権国家と
いう形をとっていく以上、新自由主義はやはり
不可能だと思います。
なぜなら、新自由主義では、宗教の妥協を受け入れ
ることが出来ないイスラム圏の人々にとっては
死刑宣告に等しく、公共性の多様性を受け入れない
という点において必ず反対を主張するマイノリティ
が生まれるであろうということです。
(神奈川県・19歳男性・学生)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
なんて頭がいいんだ、この若者は!
カオスから脱出するひとすじの光を見た!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆先生方が、表現の自由についてとても、むず
かしいと言ってた。
たしかに、表現の自由のバランスを取るのも
むずかしいのかもしれないと思った。
(東京都・13歳男性・学生)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
真面目に考えている子もいるんだよね。
中国や北朝鮮を見れば、表現の自由はできる限り
大きく認めたいね、わしは。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆皇位継承問題で、安田さんが言っていた
「今こそ女性が立ち上がる時」という言葉に
とてもしっくりしました。
たしかに、問題を進めるのはおじさんなので、
安田さんを応えんしたいです。
初めてでしたが、とても良いゴー宣道場でした。
(長野県・13歳女性・中学生)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
初めてか。普段はもっとためになるから、また
来てね。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆立憲的改憲について与党に推してゆくのはよい
考えだと思うし、それをできなくて政権ひはんに
終始する立憲民主党はあまり必要ない。
ネット戦略によって若者などの新規かいたくは
必要だと思う。
(神奈川県・14歳男性・学生)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
うひゃ~~~~。
立憲民主党、14歳からこんなに言われちゃったよ。
わしはネットが超苦手だし、スタッフも忙しすぎて
なあ。耳が痛いです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆ライブビューイングの質問参加態勢がすごく良い
と思うので今後充実して行けばと思います。
(兵庫県・46歳男性・自衛官)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
門下生がネットを導入して勝手にやってくれるから
助かるよ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆高森先生の皇統問題の話で「前例の無い時代に
既になっているんだ」という話が印象的でした。
国民性に逃げる事なく、当事者として、真正面
から考える事ができたらと思いました。
3年ぶりぐらいに参加する事ができましたが、
地方の方々、設営隊のみなさんが楽しそうに
イキイキしていて、すごく良いなと思いました。
(千葉県・36歳男性・会社員)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
設営隊は本当に凄いよ。
警備のメンバーの責任感はまたもの凄いよ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆田原氏は、自主独立派ではないと思いました。
熱く語るが、自らの考えをもっとはっきり言って
ほしかったです。
「戦争論争戦」も以前、読みましたが、なんだ
かんだ言っても、田原氏は、朝日的左翼で一貫
しているのかなと思いました。
意外だったのは、満州事変などの経緯は、
日本からの見方を示したこと、参考になりました。
ただ、総じて自分の考えは、はっきり示さないな
と思いました。
枝野氏の回も、同じような感じでしたが…
(静岡県・57歳男性・自営)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
クールですなぁ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆〈第一部〉田原さんが「今の自民党の中堅と
幹部は何も考えていない」と言っていたが、
田原氏は、いつも現状を強く割り切って、情熱的
に語るが、根本的には非常にニヒリストだ。
同じく「安倍首相は素直な性格だ」とも言っていた。
昔から、田原氏は社会問題の根本原因について
回答する弁は、素朴すぎる話をされるが、この点に
ついては同じだなと感じた。
〈第二部〉「歴史的文脈から外して、女系と個人的
に考えている」とのゲストコメントでした。
おそらく歴史的にも女系が正統性があることを
気にされていないのかなと感じた。
男女平等の感覚のみで主張されると議論の際に負け
てしまうので、歴史的な文脈からも意識を深めて
頂けたらと感じた。
〈全体に〉異なるタイプ、キャリアのお二人の
ゲストを呼んで頂いた回でした。
小林先生が、議論を深めようと難渋されている
様子が印象的でした。
でも、改めて感じたのですが、ゴー宣道場の師範は、
特別にレベルが高い方々の集まりであり、これを
毎回小林先生を中心に盛り上げているわけで、
自分(参加者)がいかに贅沢で異常に濃密な時間を
過ごさせて頂いているか、再発見した回でした。
(兵庫県・44歳男性・弁護士)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この人も凄いなあ。参加者のレベルが高いんだ
よなあ。
思想的な立場が違っても、井上達夫氏やケネス・
ルオフ氏のような人となら、議論がお互いの思想
を刺激しつつ、深めつつ、回転していくのだがなあ。
今回のアンケート回答は以上です。
10月20日のケネス・ルオフ氏をゲストに迎える
「ゴー宣道場」に期待してください。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

次回の開催予定

第117回

第117回 令和6年 5/25 SAT
14:00~17:00

テーマ: ゴー宣DOJO in大阪「週刊文春を糾弾せよ!」

INFORMATIONお知らせ